韓国の独立運動と再臨摂理シリーズ23


 金日成は、日本軍が降伏した後にソ連占領下の韓半島北部において、ソ連軍によって共産主義国家の指導者として立てられ、やがて自らの意思で北朝鮮の指導者として君臨するようになったということを先回は説明しました。今回は真のお父様が金日成という人物をどのように見ていたのかについてまとめてみたいと思います。

韓国の独立運動と再臨摂理PPT23-1

 金日成に関するお父様の御言を調べるにあたって、オリジナルの御言葉全集を韓国語で調べるのは大変ですから、そのテーマに絞ったみ言葉を集めた代表的な資料として、『神の摂理から見た南北統一』を選びました。この本の中には「金日成」という言葉がたくさん出てきます。ですから、この本を「金日成」という言葉を検索して、ヒットした言葉を紹介してみたいと思います。まずは解放直後の摂理と金日成についての御言です。
「今から四十年前解放のラッパの音とともに国外に出て活動を行っていたあらゆる愛国者、いわゆる愛国者と言われる人々が全部故国の地に帰ってき始めました。その代表的なのがソ連の一派、中共の一派、アメリカの一派ですが、その三つの派が来たために問題になったのです。金九先生とか李承晩博士だとか、金日成を中心とする南労党まで連合したのです。やがて代表的な政府を立てた一派が南労党をなくしてしまいましたが、このように(三派間で)戦ったのです。」(一六六―一一九)

 このように、金日成は金九先生や李承晩と同じように、国を建てようとする代表的な人物に数えられています。それでは、神の摂理から見た金日成の立場について、お父様はどのように語っておられるのでしょうか?
「一つは共産主義の唯物論的代表国家であり、一つは唯心論的代表国家です。そこに誰がいるのでしょうか。金日成もアボジ(父)と言うでしょう? 統一教会の文先生もアボジと言うでしょう?(笑い)二人の父がいるのです。二人の父がいて、お互いが自分の息子、娘だというから大変なことになるのです。全部自分の息子、娘だというのです。金日成は南韓の人々が金日成親父の息子にならなければならないと言い、統一教会の文先生は、北韓の人々が文先生の息子にならなければならないと、このようになっているのです。」(一六八―三二八)

 ここでいう「共産主義の唯物論的代表国家」とは北朝鮮のことであり、「唯心論的代表国家」とは韓国のことです。真の父である文先生に対して、偽りの父、サタン側の父として金日成が立っているんだということです。
「まさにここの三十マイル北側で、民主主義と自由理念はこの世界で最も残虐無道な閉鎖された北韓の金日成の共産集団と対峙しています。この二つに分立した世界の中の一つは神様を認定する世界であり、他の一つはその正反対に神様を否定する世界です。極と極、思想を異にする二つの世界の差異点を韓半島よりももっと顕著に際だってあらわにできる所はありません。韓半島は自由と独裁、善と悪、民主主義と共産主義の間で闘争する、全世界の縮小版なのです。(一六八―二三五)

 これはソウルで話した御言ですね。世界の民主・共産の戦いの縮図が韓半島であり、そのサタン側の代表人物が金日成だということになります。
「韓国の南北問題は、単に金日成と現政府の闘争だけではありません。ご存じのように、人本主義や神本主義、ヘレニズムやヘブライズムなど、さまざまな思想が韓国という終着点に至ったと見ることができ、さらに、韓国が唯心、唯物思想の対決の最後の終着点になっているというのです。このような事実はひとえに韓国民族だけの問題ではなく、ひいては世界の問題です。より次元を高めて考えれば、善神を代表した神様と、悪神を代表したサタンの対決の現状だと見ることができるのです。」(一九八六・三・一四)

 このように、韓国の38度線は世界の縮図であって、そのサタン側の代表人物が金日成だという位置づけになっています。
「堕落することによって、個人からアダム国家、エバ国家、天使長国家が生まれたために、神様の復帰摂理においてこれを収拾するのにも国家として収拾するのです。そのためにこのような国家を探し出そうと、サタン世界を二つに割っておいたのです。そのために韓国を中心として以北に金日成という父親が生まれたのです。金日成がサタン側のアダムなら、中共はエバです。」(六八―三五)

 ここでははっきりと、金日成はサタン側のアダムであると言っています。
「北韓で金日成を父と言いますね? (はい)。統一教会でも先生を父と言うでしょう? (はい)。父は父ですが、本当の父と偽物の父がいます。カインの父とアベルの父がいるというのです。一人はアダム型で、一人は天使長型なのです。では、天使長がアダムを追放できるように、その動機を誰がつくったのでしょうか。エバがつくりました。偽物の父が生まれたのは、女性のせいで生まれたということです。そうでしょう?(三七―八九、一九七〇・一二・二二)

 ここでお父様は、ご自身が本当の父で、金日成は偽りの、天使長型の、カイン型の父であると位置付けているんですが、その父が生まれた責任はエバにあると言っています。また、金日成は嘘つきの独裁者であるとも言っています。
「そうなので、金日成がいうことは、すべてうそです。金日成が独裁体制を中心として、主体思想というのは全部うそではないですか。そこにはまた、うそがあるのですが、独立闘争は全部自分を中心としてしたというのです。南韓でやったのは全部偽りのもので、ソ連から来た者だけが一番だというのです。しかし、そうではないでしょう。その根源を問わなければなりません。その根源をもって明らかにしなければなりません。」(一六七―五六)

 これは金日成が歴史を捏造したということを言っています。さて、さきほどの御言では偽物の父が生まれたのは女性の責任であるという言っていますが、「金日成」に関係するみ言を『神の摂理から見た南北統一』の中で検索してみると、韓国の統一教会の歴史における、ある重要な出来事が頻繁に出てきます。それは1970年代にあった祝福家庭婦人の動員ということです。

 この話を摂理史の中で皆さんは聞いたことがありますね。1972年というのが、実は重要な年だったのです。1972年の4月15日は、金日成が還暦を迎える日だったのです。金日成はもともと、「私は自分の還暦をソウルで迎える」と豪語していました。それがどういうことかと言えば、そのときまでに南進を済ませて、南を占領して、自分の還暦のお祝いはソウルでやるんだという意味でした。ですから、1970年代の初めごろは、いつ北韓が攻めてくるか分からない、緊迫した状況にありました。

 そのときにお父様は、「国を守るために、祝福を受けた婦人たちは全員開拓伝道に出なさい」と命令して、家庭を引き裂いて婦人たちを追い出して活動させる「総動員」が行われたのです。それが1970年代の初めです。その当時にお父様が語られたみ言葉が以下のようなものです。
「金日成が堕落したサタンであるというなら、堕落したエバによって生まれたので、北朝鮮の全体の整備は女性たちが前に立って初めてできるのです。すべての家庭の主婦、お母さんが動員されれば、彼女らの子供二人を一つにすることでお父さんも入らなければなりません。自分の夫は後ろに立っていなければなりません。そのようにして本然のアダムを取り戻していくのです。それが原理観です。ですから、今回婦人を動員するのは北朝鮮の金日成を解放するためです。」(一六五―二六〇)

 この当時はかなり緊迫した状況で、お父様は「臨津江(イムジンガン)が凍らないように祈れ!」と語られたという話がありますね。ちょうどその年は暖冬であったので、臨津江が凍らずに南進が防げたのですが、それは統一教会における祈りと、祝福家庭の犠牲があったがゆえに、天が守って、南進が防がれたということなのです。
「金日成は天使長です。堕落した天使の代表なのです。サタンの代表、堕落した天使の代表なので、南韓の女性たちが金日成の首を打たなければならないのです。すべて北韓を統一するためにです。男性は今何ですか。神側の天使長です。」(一六五―四〇)
「今回、家庭をすべて追い出したのです。家庭の妻たちが出て活動する際に、その夫は、妻よりも、息子を捨て妻を捨てて、み旨のためにさらに一生懸命にやらなければならないのです。息子と夫を捨てて出ていって一生懸命に活動する妻の夫ならば、それ以上に一生懸命にしなければならないというのです。」

 このころ、妻が出て行って大変な思いをした夫がいたのでしょう。それに対して妻以上に一生懸命にやらなければならない、とお父様は語っておられます。

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