月別アーカイブ: 2015年8月

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」11

霊感商法(7) 『原理講論』の宗教と、「霊感商法」の宗教は、その性質が著しく異なっている。『原理講論』は首尾一貫した意志を持つ唯一の神によって統括される秩序だった世界観を持ち、その神に対する信仰が救いをもたらすと説く「救 … 続きを読む

カテゴリー: 霊感商法とは何だったのか?

アイリーン・バーカー『ムーニーの成り立ち』日本語訳89

第10章 結論(11) 例えば、ウイリアムのケースを取り上げよう。彼はきちんとした下流中産階級の出身で.バプテスト派の背景を持っており、教会の日曜学校で教えていた。彼は、自分が運動に入会した真の理由は、聖書理解において持 … 続きを読む

カテゴリー: 「ムーニ―の成り立ち」日本語訳

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」10

霊感商法(6) (2)シンクレティズムのメカニズム このようにシンクレティズムの事例を見ていくと、それはキリスト教や仏教などの世界宗教が他の文化圏に伝えられ、それが大衆化していく過程において、民俗宗教や民間信仰と呼ばれる … 続きを読む

カテゴリー: 霊感商法とは何だったのか?

アイリーン・バーカー『ムーニーの成り立ち』日本語訳88

第10章 結論(10) それにも関わらずに、私は、ムーニーの過半数が運動に加わる際に良く計算し、関連するあらゆることを詳細に意識して考えて決定をしていると、主張したくはない。入会者の過半数が、会員になることのプラスとマイ … 続きを読む

カテゴリー: 「ムーニ―の成り立ち」日本語訳

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」09

霊感商法(5) シンクレティズムについての事例をいくつか知ってみれば、われわれはそれがある程度必然的に起こるものであること、そして一つの宗教が他の文化圏に伝えられていくときには、ほとんど避け難いものであることが分かるであ … 続きを読む

カテゴリー: 霊感商法とは何だったのか?

アイリーン・バーカー『ムーニーの成り立ち』日本語訳87

第10章 結論(9)  ひとたび洗脳が行われているという話が流布すると、当惑して不安になった両親が、これが最も説得力ある説明であると信じるようになるのも無理はない。補強証拠は認められ、反復され、その他の説明は抑制されるか … 続きを読む

カテゴリー: 「ムーニ―の成り立ち」日本語訳

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」08

霊感商法(4) このような事情はキリスト教においても同様である。ユダヤで発生したキリスト教は、当時のローマ世界の豊かな宗教的養分を吸収しながら成長し、それによってローマの宗教として定着して行った。例えば、ローマ帝国内にお … 続きを読む

カテゴリー: 霊感商法とは何だったのか?

アイリーン・バーカー『ムーニーの成り立ち』日本語訳86

第10章 結論(8) 洗脳説を世に広める上で、ディプログラマーたちの果たす役割に重要性がないわけではない。米国憲法の修整第一条、国連の人権宣言、欧州人権条約はどれも個人に対して自ら選択したいかなる宗教をも信じる権利を保証 … 続きを読む

カテゴリー: 「ムーニ―の成り立ち」日本語訳

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」07

霊感商法(3) 3.「霊感商法」とはシンクレティズムである 世間から「霊感商法」と呼ばれた一連の現象が持っていた宗教的な意味を一言で述べるとすれば、それは一種のシンクレティズムであったと結論づけることができる。私が「霊感 … 続きを読む

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