霊感商法とは何だったのか?」カテゴリーアーカイブ

シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」17

蕩減と因縁(5) 統一原理における罪の概念は、血統と密接に結びついている。まず原罪自体が「人間始祖が天使と不倫なる血縁関係を結んだこと」であり、「血統的な罪」であるとされている。すなわち罪の根は淫乱にあったのであり、これ … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」16 蕩減と因縁(4)

2.蕩減とは何か? 「蕩減」という言葉は日本語にはない。岩波書店の『広辞苑』を引いてもこの言葉は出てこない。これは日本語では「とうげん」と発音するが、一般的な日本人がこの音から連想するのは、陶淵明の「桃花源記」に出てくる … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」15

蕩減と因縁(3) また日本には年忌(ねんき)と言って、毎年まわってくる死者の祥月(しょうつき)命日があり、この日に死者供養の仏事が行われる。これには1周忌、3回忌、7回忌、13回忌……とあり、通常は33回忌をもって一応の … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」14

蕩減と因縁(2) 日本では、輪廻説は仏教とともに受け入れられた。とくに平安初期に成立した『日本霊異記』のなかに輪廻と応報の諸相が描かれており、これが後の日本の輪廻観に大きな影響を与えた。しかしこの『日本霊異記』に表現され … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」13

蕩減と因縁(1) 既に前節で述べたように、シンクレティズムとは互いに異なる宗教伝統が接触・融合することを意味するが、それらがうまく融合するためには、結びつこうとする二つの宗教伝統の間に、互いに類似した概念が存在することが … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」12

霊感商法(8) 3.シンクレティズムに対する教会の対応 教会は信者の経済活動については各自の自主性に委ね、関与する立場にないので、霊感商法の経済活動としての側面については、基本的にこれに干渉することはできない。しかし信者 … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」11

霊感商法(7) 『原理講論』の宗教と、「霊感商法」の宗教は、その性質が著しく異なっている。『原理講論』は首尾一貫した意志を持つ唯一の神によって統括される秩序だった世界観を持ち、その神に対する信仰が救いをもたらすと説く「救 … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」10

霊感商法(6) (2)シンクレティズムのメカニズム このようにシンクレティズムの事例を見ていくと、それはキリスト教や仏教などの世界宗教が他の文化圏に伝えられ、それが大衆化していく過程において、民俗宗教や民間信仰と呼ばれる … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」09

霊感商法(5) シンクレティズムについての事例をいくつか知ってみれば、われわれはそれがある程度必然的に起こるものであること、そして一つの宗教が他の文化圏に伝えられていくときには、ほとんど避け難いものであることが分かるであ … 続きを読む

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シリーズ「霊感商法とは何だったのか?」08

霊感商法(4) このような事情はキリスト教においても同様である。ユダヤで発生したキリスト教は、当時のローマ世界の豊かな宗教的養分を吸収しながら成長し、それによってローマの宗教として定着して行った。例えば、ローマ帝国内にお … 続きを読む

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